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LSVT® Articulation (LSVT® ARTIC) について
LSVT® Articulation (LSVT® ARTIC) について、LSVT® GLOBALの見解をここに記載いたします。
質問
LSVT® Articulation (LSVT® ARTIC) は、パーキンソン病 (PD) の音声障害の治療に推奨されますか?
回答:いいえ
LSVT® ARTIC開発の理由
LSVT® ARTICは、LSVT® LOUDの有効性を検証する重要な研究の一環として実験的/試験的に考えられた治療法です。
この研究は、PDの言語・音声障害に対するLSVT® LOUDの良好な治療成績が、以下の1)と2)のどちらの要因によるものなのかを明らかにする目的で計画されました。
1) 集中的に治療を行うことなのか
2) 声の大きさを訓練ターゲット(目標)とすることなのか
上記の疑問は、どちらの訓練も同じ集中度(訓練量)で行い、声の大きさを訓練のターゲットとするLSVT LOUDと、構音を訓練ターゲットとするLSVT® ARTICの治療成績を比較することで解明されました。
同じ集中度でLSVT® LOUDとLSVT® ARTICを比較した結果、LSVT® LOUDの方がLSVT® ARTICよりもラウドネス(音圧レベル)、音声明瞭度、声質の治療後の改善が有意に優れていた、という結果を得ました。
つまり、LSVT® LOUDの良好な治療成績は、単に集中的に訓練を行ったからではなかったということです。大きな声での発声を訓練のターゲットとすることこそが、PDの治療成果を最適化する鍵となります。
以上の理由により、 LSVT® Globalは、PDの言語・音声障害の治療法としてLSVT® ARTICを推奨しておりません。くれぐれもご注意ください。
これらの論文をここに掲載します。
Ramig et al (2018) Vocal Loudness (SPL) in PD pre post LSVT® LOUD and LSVT® ARTIC
Levy et al (2020) Speech Intelligibility in PD pre post LSVT® LOUD and LSVT® ARTIC
Moya-Gale et al (2022) Voice quality in PD pre post LSVT® LOUD and LSVT® ARTIC