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作業療法学専攻 丁子雄希先生(准教授)が産学官連携を通じて開発したお箸が発売されます!

2025年05月28日 学術研究重要

作業療法学専攻 丁子雄希先生(准教授)が、長年の研究と産学官連携を通じて、伝統的な箸の持ち方を支援する新しいお箸を開発しました。
このお箸は、株式会社KJCとの共同開発により誕生し、2025年5月29日には全国の子供用品店での発売が開始されます。

<HP:https://products.edisonmama.com/SHOP/KJ1030318.html

開発の背景と本学の貢献
伝統的な箸の持ち方ができる児童は全国においてわずか4割未満との報告があります。作業療法士として、子どもたちが「不器用だから正しく箸が持てない」「箸が持てるようになりたいけど難しい」といった声に触れる中で、より効果的な支援の必要性を強く認識していました。
本学の教員は、器用さと箸の操作に相関がないこと、そして箸の持ち方自体は慣れを要するものの決して難しくはないという研究結果に着目しました。多様な社会において伝統的な箸の持ち方を強制するものではありませんが、日本独自の文化やマナー、さらには一口量の減少による生活習慣病予防、そして最も操作性の高い持ち方の獲得といった観点から、伝統的な箸の持ち方習得の意義は大きいと考えています。

産学官連携による社会実装
このお箸の開発は、教員個人の長年にわたる研究の集大成であり、株式会社KJCとの共同開発、さらには行政や地域の小学校からの多大なる協力を得て実現しました。国内外のあらゆる支援箸の調査、論文の精読、そして試行錯誤を重ねた結果、シンプルながらも本学教員の研究成果と国内外の研究知見が凝縮された製品が完成しました。
株式会社KJCのエジソン箸は広く知られていますが、本学教員のアイデアが採用され、製品化に至ったことは、まさに産学連携の成功事例と言えます。熱意あるプレゼンテーションが実を結んだことは、本学の研究成果が社会に実装される貴重な機会となりました。

社会への貢献と今後の展望
この新しいお箸は、「伝統的な箸の持ち方の型を覚える(体感する)こと」を主眼に置いています。全国の子供用品店(西松屋、トイザらス等)での発売により、より多くの子どもたちに適切な箸の持ち方を学ぶ機会を提供できることを期待しています。
本製品が、作業療法士の社会貢献性や知名度向上に繋がり、ひいては社会作業療法や学校作業療法の発展に寄与することを願っています。
また、今後は大人用の箸も発売を予定しており、病院や施設などで利き手交換を必要とされる方々への支援にも繋げていきたいと考えています。本学は、今後もこのような産学官連携を通じて、地域社会、ひいては広く社会全体への貢献を目指してまいります。

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