感染対策特別講義を行いました。

2020年10月7日(水)厚生連村上総合病院の感染管理認定看護師の田中美保先生をお招きし、11月より臨床評価実習を控えた理学療法学専攻及び作業療法学専攻の3年生を対象に「感染対策の基本」の感染対策特別講義が行われました。
本学では現在ソーシャルディスタンスを保ち、3密に注意しながら対面講義を行っています。
 

※感染管理認定看護師とは?
感染症を引き起こさないように、拡大させないように対策を考え実行する看護師で「感染の専門家」である。資格を取得するためには、看護師として5年以上の実戦経験を持ち、日本看護協会が定める615時間以上の認定看護師教育を修め、認定看護師認定審査に合格することで取得できる資格であり審査合格後は5年ごとに更新される資格である。
感染管理認定看護師の資格を持つ看護師は県北では、新発田病院に1名と村上総合病院に1名の併せて2名という事です。

感染対策の基本であり院内感染対策の目的は「患者と職員を感染から守る」ということだそうです。感染管理認定看護師として、感染という目に見えない脅威から患者だけでなく、医師や看護師などの医療スタッフを守るために日々感染症対策を行い、技術の実戦・指導・相談を中心に活動されています。

感染対策と一口で言ってもそのウィルスや細菌の種類によって、またその立場や状況によって対策は異なります。11月より臨床実習に向かう学生たちは真剣に耳を傾けていました。このコロナ禍に実習に行くことはとても大変なことですが、貴重な経験でもあります。実習時には今日の講義を思い出し、また実習施設の方針に従い「感染しない・させない・持ち込まない」に気をつけて頑張って来て欲しいと思います。

私たちが日常生活の中で行えることもやはり「感染しない・させない・持ち来ない」は重要です。外出時は正しくマスクを着用する事と、タイミングに合った手指衛生に気をつける事、特に帰宅時の手指消毒は家族内感染対策に重要です。手指衛生の方法は
①「擦式アルコール剤」を使用した手指消毒
⑵「流水と石鹸」を使用した手洗い
の2種類です。正しい方法とタイミングで行うことが重要とのことでした。
また、マスクは病院等では布マスクより「サージカルマスク」、アルコール剤は「濃度65%以上」を使用することが有効との事でした。
田中美保先生、新型コロナウィルス(COVID-19)感染拡大でご多忙の中、ご指導いただきありがとうございました。

最後に【感染症対策で難しいと感じたこと】として先輩(病院リハビリスタッフ)からの一言を紹介させていただきます
※手洗いの方法やマスクのつけ方など「ただやる」だけでなく、正しく効果的に行うことが大切です。意識しないといけない。これからは、意識して行うことが感染対策は大事です。
※患者さんにも正しくアルコール消毒やマスクをつけてもらうことが大切。正しい知識をもって、患者さんの指導も行えるように頑張ってください。感染対策は一人で行うのはダメ。みんなでやっていく事が重要。リハビリも感染対策に積極的に参加していきましょう。

学務課 大滝陽子

学術委員会主催『浅海岩生教授 退官記念講演』開催!

本日2020年2月14日(金)、本学の医療学部学部長で理学療法学専攻教授の浅海岩生先生の退官記念講演が開催されました。演題は『物理療法の最近の進歩』です。


臨床から教育へ長きにわたり、物理療法の世界でご活躍された浅海岩生先生。理学療法の世界で物理療法は非常に重要な治療手段であるにも関わらず、ガイドラインでは「エビデンス不足」と明記されているとのことです。しかし、その発展は目覚ましく近い将来間違いなくエビデンスを有する研究発表が出てくるといわれています。
この春、本大学を退官される浅海先生に、専門領域である物理療法に関して本学最後の講義をしていただきました。
 
私は専門的なことは全く分からず恐縮でしたが、先生の熱意、学生さんの熱意がとても伝わってくる熱い講義でした。そしてとても多くの学生さんの参加がありました。

最後はゼミの学生さんから花束を贈られ、そして今日はバレンタインデーということで多くのチョコレートのプレゼントも贈られニコニコの浅海教授でした。

そして後方では本学好例、学長から学生さんへバレンタインチョコのプレゼントも!
学生さんたちもニコニコ、大喜びでした。
 
浅海先生は、一旦新潟を去り故郷へ戻られます。
が、来年度も大学での講義は予定してくださっていると聞いています。
先生、故郷でもお体に気をつけて元気にお過ごしください。
そして新潟を、新潟リハビリテーション大学をときどき思い出して見守ってください。長い間本当にお疲れさまでした。そしてありがとうございました。

大滝(よ)

2019年度 学術委員会主催『第3回特別講演会』開催! 

2020年2月5日(木)学術委員会主催による特別講演会が行われました。演題は「日本のこころ、文化について」、講師は茶道家であり能楽師であり伝統文化普及継承団体「伝統の橋掛かり」主宰の関直美先生です。

 
関先生は学生としてニューヨークに滞在中、日本人としてのアイデンティティーを新たにし、茶道、能楽など日本文化の奥深さに魅了され、その関心を広げていかれたそうです。帰国後ご実家の茶家を継ぎ、裏千家の茶道の継承に尽力されました。その傍ら日本文化の究極である能楽の道を目指されます。
能楽という伝統芸能の世界において、能楽の家の出身ではない、30歳を過ぎた女性の入門には様々な困難がおありになったそうです。そして34歳の時、東京藝術大学音楽学部邦楽科能楽専攻に現役合格され、学部、大学院へと進まれ、その在学中に、第19代宗家宝生英照から宝生流能楽師として楽屋見習いを許されたそうです。大学院修了時に、博士論文「鬼を通してみる女流の能―性別のハードルを越えて―」を発表し、能楽協会に席を置く能楽師の中で初めて音楽博士号を取得されました。

能楽師を目指したとき、人々は一様に反対されたそうです。伝統ある能楽の家に生まれ3歳から舞台で舞う後ろ盾のある能楽師たちと30歳を過ぎてから同じ舞台を目指す先生の困難は図りしれないと周りは心配しました。しかし、先生は伝統ある能楽の家に生まれた人にはない自由が自分にはあるとおっしゃいました。そのポジティブな発想の転換こそが成功へと導いたのだと感じました。『念ずれば花開く、花が開かないのは念がたりないからではないのか』「茶道・華道・書道と同じようにリハビリテーションも道を悟り極めようとする努力が大切であること。そして人の良いところを見つけ自分の居場所を少しづつ少しづつ見つけることこそが人生を豊かに生きることにつながるのではないか」という先生のお言葉が心に残りました。

暖冬だ!暖冬だ!と言われていた今年の冬ですが今日はこの冬一番の寒さ、数年に一度といわれる寒気が襲来しました。そんな中、素敵なお着物でおいでいただいたので先生にお願いして、ブログ用にお写真をいただきました。

関直美先生、本日は遠路、お寒い中おいでいただき貴重な講演をありがとうございました。
なお、関先生には来年度特任教授として本学にてご教授いただく予定です。

 

大滝(よ)