今年度の「教育改革のための学長裁量経費」に採択された課題のうち、1つの課題にかかる「第2回情報提供のための研修会」が、昨日開かれました(写真)。それぞれに講義や会議等の都合があり多忙な教職員が、できるだけ大勢集まることのできる時間帯ということで、お昼休みを利用しての会です。本学では、この他にも「ランチョンセミナー」といって、お昼休みを活用した教職員ならびに希望する学生合同の勉強会も、現在の大学の前身となる大学院大学開学時以来、継続的に開催されています。
最近は、いろいろな学術集会でもランチョンセミナーは大人気になっていて、お弁当も配られたりして食べながらの参加が通常ですが、本学の昼の会では、食事をしながら参加している人はほとんどいなく、皆、真剣に会の話に集中しています。
さて、今回、発表のあった採択課題のテーマは「休・退学者軽減のためのチューター制度を活用したリメディアル教育の実践に向けた教職員への取り組み」です。(「リメディアル教育」とは:大学教育を受ける前提となる基礎的な知識等についての教育をいう。補習教育とも呼ばれる。(我が国の高等教育の将来像(中間報告)用語解説p.15による 中央教育審議会 平成16年))
専門セミナーの参加報告や先進他大学の視察の結果が紹介されました。大学の規模や施設設備に関係なく、さまざまな工夫をすることで、効果的なリメディアル教育を行うことができる…という報告でした。このあとの展開として、どうやって本学に応用していくかということがあります。
私としても、来年度からは、リメディアル教育を体系的(初年次教育だけではなく、入試合格後の入学前から必要に応じて卒業までにわたる継続的・系統的な)に行うためのシステムを、是非とも確立したいと考えています。リメディアル教育を行うための人材確保も必要です。新規採用予定教員も含めて、理科や数学などの分野で協力いただけそうな方々をリストアップいたしました。彼らをうまく活用しつつ、また本学に従来からあるチューター制度を組み合わせて発展させ、どうやったら、より効果的な教育システムを作り上げることができるのか…今回の発表者とともに、私も思考を巡らせる日々がしばらく続くことでしょう。