(2020年度入学生より)学部カリキュラムの改正について

理学療法士(PT)と作業療法士(OT)の養成カリキュラムが約20年ぶりに改正され、2020年4月の入学生から適用されます。

1966年に制定された国の「理学療法士作業療法士学校養成施設指定規則」(指定規則)は、数年~十数年ごとに改正されてきましたが、直近の大きな改正は1999年に行われて以来、ありませんでした。前回1999年の改正時に比べ、介護保険制度の施行(2000年)や地域包括ケアシステムの推進など、本領域は大きく変化し、PT・OTの活躍の場も、大きな広がりをみせています。そのため、今回は、時代のニーズに応える質の高い専門職を養成するために、必要不可欠な内容となるように見直しを行ったとのことです。本学も新しい指定規則に則った新カリキュラムを構築し、文部科学省に提出済みです。

今回の見直しの大きなポイントは「総単位数」「臨床実習のあり方」「専任教員の要件」です。

1,「総単位数」:8単位増、「画像評価」「多職種連携」などが必修化
総単位数はPT・OTともに8単位増の「101単位以上」となり、職場管理や職業倫理などを学ぶ「理学療法管理学・作業療法管理学」が新設されます。また、「画像評価」「多職種連携」「予防」などが学ぶべき事項として明記されました。 臨床実習の単位数についてはPTでは2単位増の20単位、OTでは4単位増の22単位となります。しかし、臨床実習の単位数が増加した一方で、臨床実習の1単位の時間数については「40時間以上、ただし実習時間以外に行う学修等がある場合には、その時間も含め45時間以内」と上限が新たに設けられ、臨床実習時の学生へのレポート等課題の過重負担への対策がとられることになりました。

 2,「臨床実習のあり方」:患者担当型から診療参加型へ
臨床実習は見学実習、評価実習、総合実習で構成されます。このうち評価実習と総合実習については「診療参加型臨床実習が望ましい」との記述がガイドラインとして追加されました。「患者担当型」は、学生が一人の患者さんを担当し、評価項目や介入プログラムを自ら考え、レポートを提出し,その内容を指導者が評価する方法で、学生の実習時間外の負担が大きいとの問題が指摘されていました。 「診療参加型」は、実習指導者の監督・指導の下で学生が診療チームの一員として加わる方法で、評価や介入の方法を学生ではなく現場の専門職が考えますので、学生の負担は軽減されます。 また、実習を行う場所については、現行の3分の2以上を「病院または診療所」で行うという条件が緩和され、3分の2以上を「医療提供施設(介護老人保健施設なども含む)」で行うことになります。さらに「訪問または通所リハビリテーションに関する実習を1単位以上行うこと」との規定が追加されました。臨床実習指導者の要件については「5年以上の経験」に加え厚労省が指定した講習会の受講が必須となります。

3,「専任教員の要件」

PT・OTとしての5年以上の業務経験に加え、厚労省が指定した専任教員養成講習会の修了が必要となります。

なお、この新カリキュラム適用から、5年をめどに再び見直すとのことです。今後、急速に高齢化が進行し、また、AI技術が進むにつれ、私たちを取り巻く社会は大きく変化すると予測されています。未来を見据え、新しい社会でも活躍できる専門職を養成するために必要な教育を、継続して考えていくことが大切です。