高等教育コンソーシアムにいがた大学連携部会SD研修会に参加してきました

7月26日(金)に、高等教育コンソーシアムにいがた(新潟県内の大学等が相互に連携・協力し、教育・ 研究の質的向上と発展を実現する組織)大学連携部会主催のSD研修会(SD:スタッフ・デベロップメントのこと。SDは、数年前と最近ではその対象が変わりました。以前はSDというと事務職員や技術職員のみを対象としていましたが、大学設置基準の改正により、事務職員のほか教員や学長等の大学執行部も含まれるようになりました。しかし、依然として教員はFD、事務職員はSDという認識を持っている方が多いように思います。)が、日本歯科大学新潟生命歯学部アイヴイホールで開催されました。参加者は、やはり、ほとんどの方が事務職員のようでしたが、興味あるテーマだったので、私も参加してきました。

今回のテーマは、「暴力団等反社会的勢力の現状と近時の考え方(不当要求に対する対応要領)であり、趣旨は「クレーム等不当要求への対応について、危機管理担当者、各部門の管理職、窓口担当者への意識付けと対応のノウハウを学ぶ」でした。講師は新潟県暴力追放運動推進センター専務理事の志賀氏でした。窓口対応者・電話対応者における、クレーマーへの初期対応としても重要な事を学ぶことができる研修でありました。これまでの私の中での概念が覆されるような内容もあり、たいへん参考になりました。クレーマー等、不当要求対応要領について、基本的な12項目を教えていただきました。その内容は本ブログでは省略いたします。さらに、いざという時のために、職場に「不当要求防止責任者」を置き、受講修了証やステッカーを応接室や目立つところに貼っておくと良いとのこと。これにより平時から警察や暴追センター、弁護士会等と連携がとれ、必要な支援を受けやすくなるとのことでした。

本研修会の後半には、ロールプレイもあり、講師の志賀氏が迫力のある暴力団員に扮し、参加者たちを相手に、さまざまな場面における電話対応の模擬練習が行われました。

研修会終了後は、日本歯科大学新潟生命歯学部に併設されている「医の博物館」に立ち寄りました。わが国で唯一の医学博物館ということで、江戸時代から昭和時代に至る、医・歯・薬に関する貴重な史料、約5,000点が展示・保管されています。たとえば、「杉田玄白・前野良沢:解体新書」や「ダーウィン:種の起源」「ナイチンゲール:自筆の手紙」など、内容は非常に充実しています。しかも入場は無料です!

こころとからだの健康づくり研究センターの活動概要が決まりました

本学は、地域連携に関する取り組みは多数の実績があるものの、産学連携に関する活動は、分野の性質上、あまり活発に行われていませんでした。そこで、今後、本学の教育・研究分野の特徴を活かした産学連携事業をいかに展開していくかということが、大きな課題となっていました。それには、健康づくりに関する地場産業や一般企業との連携をどのように構築していくかという課題が含まれています。

これらの点を踏まえて、今年度4月に「こころとからだの健康づくり研究センター」(以下研究センター)を設置し、専任のセンター長を迎えました。すでに学内に設置されている地域連携推進室と調査・研究機能を持った研究センターとの共同により、地域・産学連携における実践と調査・研究の組織が整備されたといえます。

このたび、研究センターが推進していく事業と絡め、「令和元年度新潟県産学連携による人材育成・定着促進支援事業」に申請書を提出させていただきました。申請テーマは「地場産業、地域を巻き込んだ健康づくり事業を通して「学ぶ」「参加交流する」「定着する機会」の観点からの人材育成」であります。

本事業の目的、すなわち研究センターが推進していく主な活動とは、①「産業界との連携体制の強化(構築)」:企業における生活習慣病や運動機能低下の予防についてのコンサルティングを行うこと、②「産学連携による地域産業人材育成プログラムの実施」:地場産業、一般企業に運動器慢性疼痛予防のプログラムや地域包括ケアシステムにおける介護予防事業などを行うこと、③「社会人のリカレント教育スキルアップ教育の実施」:健康づくりに関する公開講座、履修証明プログラムの検討を行うことによって、人材育成がなされること、であります。そして、最終的に、地域を活性化して魅力ある地域づくりを行い、県内に定着する人材の育成および学生の県内就職率の向上を目指します。

これらの事業を実施していくことにより、最終的には次のような効果が予測されます。

〇地場産業、一般企業における腰痛等の運動器慢性疼痛予防や口腔機能向上などへの関心が高まり、健康づくりにおける「無関心層」の減少が認められます。〇地場産業等における産学連携が構築されて、労働者の運動器慢性疼痛予防プログラムに寄与するシステムが稼働しています。〇地域の健康づくりや介護予防事業に貢献できる人材育成ができています。〇地域活動、地域の保育園、小学校、中学校の活動に積極的に参加交流して、学生の能力を地域活動活性化に生かすネットワークが構築されています。〇公開講座受講者200人(5年間)の実績をあげて、履修証明プログラム開講への取り組みがなされ、社会人のリカレント教育が促進されています。〇学生は、以上のような活動に積極的に関わり、地域の人材育成、県内に定着する機会の促進につながっています。

少子超高齢化が進んでいる本地域においては、学生たちの若い力は貴重であり、地域づくりに参加する学生が先輩から後輩に受け継がれるような流れを確立する必要があります。

本事業申請のプレゼンテーション審査会が、24日(木)に新潟県自治会館であります。研究センター長が発表されますが、私も質疑応答に備え同席する予定にしています。申請が通る、通らないに関わらず、上記の活動は、研究センターの事業として推進していきます。

長岡崇徳大学の開学記念式典に出席してきました

6月28日(金)に、長岡崇徳大学の開学記念式典がホテルニューオータニ長岡で開催され、その後、大学に移動しての校舎見学会がありました。

長岡崇徳大学は、長岡市を中心とした新潟県中越地域初の看護大学として、今年4月に開学したばかりの大学です。看護学部看護学科入学定員80名という、本学同様の1学部1学科という小規模で、医療系資格を目指す教育体制を整えています。

記念式典は、学校法人悠久崇徳学園の理事長である田宮 崇(たみや たかし)氏によるご挨拶から始まりました。田宮氏は、まず、「崇徳厚生事業団」通称「長岡医療と福祉の里」に関係する法人、患者様、業者様、ボランティアの方々、職員等関係者を始め地域の方々からご寄付やご支援をいただいて設立されたという経緯とそれに対するお礼を述べられました。そして、県内はもとより広く世界に羽ばたけるような広い視野の持てる教養と、永らく崇徳厚生事業団が対応してきたターミナルケア、地域包括ケア、精神・認知症ケア・災害看護等を重視した特色のある養成教育を行っていきたいと抱負を述べられました。

続く、森 啓(もり ひろし)学長のご挨拶では、開学までの文部科学省設置審査関連書類の作成や、開学準備のための大変なご苦労があったことを述べられました。同様の業務に関わったことのある私にとっては、非常によくわかる、心に刺さる内容として受け止めました。

理事長のご挨拶にあった「長岡医療と福祉の里」グループは、学校法人悠久崇徳学園を含めた6法人で構成されるグループの総称で、病院・福祉施設等により構成され、全国に先駆けて、「地域包括ケアシステム」を実践しているとのことです。本学学生も、医療法人崇徳会の病院をはじめ、グループ施設には、臨床実習で大変お世話になっています。

式典終了後は、歓談会が催され、スイーツや飲み物がふるまわれました。歓談会もソコソコに、大学校舎へのバスツアーに参加いたしました。大型バスを一台借り切っての移動であり、長岡駅から30分程度かかり、小高い場所に到着しました。校舎は、6階建て、非常に広く、廊下も教室も実習室も、とてもゆったりしており、新しく改装されたとのことで、気持ちよく居心地の良いものでした。同大学及びグループの、今後ますますのご発展を祈念しています。

新潟大学研究推進機構主催の第6回 U-goサロンに参加してきました

去る6月25日(火)の夕方5時から、“新潟大学駅南キャンパスときめいと”において、新潟大学研究推進機構主催の第6回 U-goサロンが開催されたので、はじめて参加してきました。本学からは私のほかに、作業療法学専攻の若手ホープもいっしょに参加いたしました。

「U-goサロン」とは、ちょっと珍しい(?)名前がついていて、何をする会なのだろう(?)と思われる方もいらっしゃるかもしれません。実は「U-goサロン」とは、新潟大学研究推進機構が平成28年度から、6月と12月の半期に一度開催している研究交流イベントのことです。研究者等が一堂に会する場を設け、新たな出会いや、異分野連携・融合(U-go)研究に向けたグループ形成を支援する内容のものとのことです。

昨年度より、新潟大学URA (University Research Administrator:大学等において、研究者とともに研究活動の企画・マネジメント、研究成果の活用促進を行うことにより、研究者の研究活動の活性化や研究開発マネジメントの強化等を支える業務に従事する人材)の方々と少しばかり交流させていただいているのをきっかけに、本サロンをご紹介いただき。今回の初参加に至りました。

当日は、13演題のショートプレゼンテーションのほか、化学のものづくりのパイオニアであり、新潟大学と包括連携協定を結んでいるという、デンカ株式会社様より、幅広い分野とのコラボの可能性についてお話しいただきました。ショートプレゼンテーションは、短い持ち時間の中で、どの演題も非常によくまとまっており、高度な内容もわかりやすく効果的にプレゼンされていました。比較的若い研究者や大学院生の発表が目立ちましたが、レベルは高く、よく練られた研究ばかりという感想を持ちました。都合により、そのあとの懇談会は参加いたしませんでしたが、きっと活発な議論が展開されたことと思います。

本学は1学部1研究科で、教育研究領域はそれほど広くなく、視野も狭くなりがちなため、異分野、融合分野の研究発表を聞くのはとても新鮮で刺激的でした。私自身は研究時間の確保がなかなか難しくなってきたところであり、意欲のある若い先生方に、このような場に積極的に参加してもらえると良いと思いました。

心優しく思いやりがあり頼もしい学生たち

大きな地震から9日経ちましたが、今のところ、それ以上の大きな余震もなく、ホッとしています。大学はいつも通りの日常が続いています。一方、市北部を中心に被災された方々への罹災証明書等の交付も昨日(26日)から始まり、生活再建に向けた支援や復旧活動が進んでいます。本地域や庄内地域の観光客の数も回復したようで、今朝の特急いなほ1号(新潟発秋田行き)は、いつも以上に大勢の乗客で賑わっていました。

さて、地震の日の夜のエピソードで、心温まるうれしい話を聞きました。それは…
地震後に津波注意報が発令されたため、本地域の多くの方々や、近くに住む本学の学生たちの何人かが、指定避難所である岩船中学校に避難をしました。その際、お年寄りや障がいのある方に対して、本学の学生が休むことなく率先して介助等のお手伝いをし、現場が混乱している状況で大変助かったと、村上市地域包括支援センターさんや近隣のデイサービスを利用している方をはじめ、何名かの方々よりお褒めの言葉をいただいたとのことでした。市役所の担当の方からは、「私たちからは何も頼んでいなかったのですが、普段から学生に対してこのような教育をされているのでしょうか?」と大変感心されていたとも聞きました。

非常事態の中で、本学の教育の理念である「人の心の杖であれ」を実践してくれた学生たちを、とても頼もしく誇りに思います。

昨日(26日)は、1年生のスポーツ実践の授業を参観させていただく機会がありました(写真)学生たちが生き生きとした表情で活動しているのを見ることができました。この科目では、一般的な体育授業とは異なり、「ボッチャ」や「シッティングバレー」など、障がいのある方でも楽しめるスポーツを実践しています。

今週末の土曜日は学園祭があります。お天気が少し心配ですが、学生たちの笑顔をいっぱい見ることができると思います。お近くの方は、どうぞ、いらっしゃってください。

6月20日授業再開・平常業務

本学は6月20日、授業を再開し、平常業務に戻りました。
19日に、安全確認・点検を行ったところ、18日夜の地震による、人的・物的被害は、まったくなかったことがわかったためです。

建物全体(外観など)に被害がなかっただけでなく、建物の中も無傷です!
震度6強と報道され、テレビ画面などに映し出される村上市(山北地域)の状況とは異なります。

ごちゃごちゃと細々したものを置いてあったり、多くの書類を乱雑に積み重ねたりしている、学長室の隅から隅まで見渡しても、不思議なくらい、ものひとつ落ちておらず、積んだ書類の崩れやズレさえ、ありませんでした。他の部屋や教室も同様です。

今回の地震は、全体的に見ても、他所で起こった地震に比べて、震度の大きさの割には被害が少なく食い止められています。その理由として、揺れの周期が短かったことや、村上市周辺の海沿いの地域は固い岩盤層が直下にあり、平野部と比べて安定した地盤であることなどが挙げられるそうです(6月20日付新潟日報第3面 新潟大学卜部厚志教授の談による)。

ただ、今後の余震で震源が動いたり、規模が大きくなったり、揺れ方が変わったりすると、どうなるかはわかりませんので、油断はできません。引き続き留意していきたいと思います。

本学は被害がありませんでしたが、被災された方々には心よりお見舞い申し上げます。

地震お見舞いのお礼

このたびの地震に際しましては、全国各地の方々から、ご心配や温かい励ましのお言葉をいただきまして、教職員を代表し、心から感謝申し上げます。

本学では、幸いなことに、これまで人的被害・物的被害ともに確認されておりません。

しかし、現在も余震が続いており、大雨が降っています。気を緩めることなく、今後も学生・教職員をはじめ関係者の安全確保に努めていきたいと思います。

なお、報道されております、村上市内で被害の大きい地域は、市北部の山形県境にある山北地域が中心となっています。それに対し、本学は市の南端近くの岩船地域に位置しております(平成の大合併により村上市は南北に長く広い面積を持っています)。本学からは海が近いですが、海抜およそ9メートルの小高い場所(山からは遠い、岩船の市街地)にあります。このような地理も幸いし、被害がなかったと推察しています。

新潟県ヘルスプロモーションプロジェクト推進会議が立ち上がりました

新潟県では、平均寿命と健康寿命の差(日常生活に制限のある不健康な期間)をできるだけ縮め、全国トップクラスの健康寿命となることを目指すなど、「健康立県」の実現に向けた県民運動を今後進めていくとのこと…そのために「ヘルスプロモーションプロジェクト推進会議」なるものが発足されました。

私もその会議の委員に委嘱され、初会合が1週間前の5月21日(火)、新潟市のユニゾンプラザで開催されたので出席してきました。教育機関からは県内の医療系大学の学長等が委員となっており、他に行政、医療、経済、マスコミそれぞれの分野のトップが集結されました。

会議の冒頭で、花角知事から挨拶がありましたが、本プロジェクトは知事肝いりの健康立県構想を実現するため、県民一人一人が健康づくりに取り組む環境の整備を目指すとのことでした。今後、年内に数回会合を持ち、イベントやテレビでのキャンペーンなどを通じて県民に健康づくりを呼び掛ける事業を9月頃から始めるとのことでした。

県の担当者のプレゼンテーションでは、県民の健康面での課題として、食塩摂取量の多さや若い人のガン検診受診率の低さなどが指摘されました。それに対し、プロジェクトでは「食生活」「運動」「早期発見・早期受診」「口腔ケア」「生きがい幸福度」「たばこ」の6つのテーマで取り組みたいと説明がありました。(少し特異な分野に偏っている気もしましたが…)

さらに、事例報告が2例ありましたが、うち1例は、村上市食生活改善推進委員協議会が村上市のある企業の従業員に対し、減塩指導をした内容でした。タイムリーなことに、今年の本学の学園祭(6月29日(土)本学において開催予定:興味のある方は是非お越しください)の1企画として、本学学習センターが村上市食生活改善推進委員とコラボした模擬店を出し、村上の郷土料理をふるまう、ということを聞いています。また、学園祭以外でも、学生・教職員向けの減塩セミナーの企画も予定していると聞いています。

今後、平均寿命がさらに延伸していくことが予想されますが、健康寿命との差が拡大すれば、医療費や介護給付費の多くを消費する期間が増大することになります。上記のような取り組みを通じて、疾病予防と健康増進、介護予防などが進み、平均寿命と健康寿命の差を短縮することができれば、個人の生活の質の低下が防がれるだけでなく、社会保障負担の軽減にも繋がっていくことが期待できるかもしれません。

前学長の野田忠氏が瑞宝中綬章を受章されました

本学の第2代学長で名誉教授の野田 忠(のだ ただし)氏が、令和元年春の叙勲において瑞宝中綬章を受章されました。初代学長の大澤源吾氏に続いて、本学で2人目の受章となりました。本学ホームページのNews & Topicsに、本情報とご本人のお写真も掲載されていますので、あわせてご覧ください。https://nur.ac.jp/news/7566/

野田氏について、少しご紹介させていただきます。

野田氏は、神奈川県に生まれ、東京医科歯科大学歯学部をご卒業された後、東京医科歯科大学歯学部附属病院小児歯科助手、歯学博士の学位取得、国立小児病院歯科医長、新潟大学歯学部助教授、同教授、新潟大学歯学部附属病院長などを歴任されたのち、平成19年3月に新潟大学を定年退職されました。同年4月から、本学の前身となる新潟リハビリテーション大学院大学教授に就任され、さらに平成23年3月から新潟リハビリテーション大学の第2代学長に就任されました。平成27年3月で学長を退かれましたが、平成28年3月まで客員教授として本学に在籍されました。

野田氏は、私がはるか数十年前に歯学部生だった頃、小児歯科学を教えていただいた恩師でもあります。以下に、国に提出させていただいた功績調書の中から一部抜粋・(言い回しを)改変して、本学に着任される前のご功績の一部をご紹介させていただきます。

野田氏が小児歯科臨床に取り組まれた初期の時代は、患者の洪水の時代でありました。たくさんの患者さまの治療に当たられましたが、特に、国立小児病院では、全身疾患や障害のある子どもさんの歯科治療を行うなど、対象となる患者さまの範囲を広げられました。その後、新潟大学では、歯学部の創設期に着任され、新たに「小児歯科」を開設されました。野田氏を頼りに、青森など遠方から治療に来る患者さまもいらっしゃり、小児歯科の待合室は患者さまや付添のご家族で、いつもあふれ、遅くまで診療されていたのがとても印象的でした。また、新潟県の知的障害者総合援護施設「コロニーにいがた白岩の里」にも関係し、さまざまな障害を持つ児童の歯科治療にも携われました。その間、日本小児歯科専門医、指導医の資格も取得され、平成18年5月には、小児歯科学会賞を受賞されています。

昭和62年3月から、文部省在外研究員として出張され、スウエーデン、デンマーク、フィンランド、ドイツ、フランス、イギリス、アメリカと回られ、各国の小児歯科臨床の現場を視察されました。

研究では、大学院生や医局員たちと、小児歯科はもちろん、解剖学、生理学、生化学、病理学の研究室と連携して臨床のみならず基礎研究も行われました。小児の口腔の発育で、吸啜(きゅうてつ(せつ):おっぱいやほ乳瓶からミルクなどを飲む)から咀嚼(そしゃく:固形物をかむ)へと機能発達していく過程を考慮しながら、小児歯科の治療の範囲を広げ、ベースとなる研究も行われました。同時に歯の萌出障害に関連する論文や著書を多数発表されました。当時口腔生理学講座に在籍していた私は、小児歯科学講座から派遣されてくる大学院生たちといっしょに基礎研究をさせていただきました。

教育では、新潟大学の学際的オムニバス科目である、「食べる」という科目のコーディネートを担当されました。「食べる」は、100人の定員のところ、1,000人の受講希望者が集まるほど盛況でした。さらに、その講義内容をまとめ、「食べる」「続食べる」「食べる 成育編」「新潟発 食べる」「食べる 介護編」の小冊子を編集出版されました。私も「食べる」のオムニバス教員として講義の一部を担当させていただき、小冊子も分担で執筆させていただきました。なお、「食べる」で、野田氏は、平成17年度の新潟大学教育褒賞を受賞されています。

以上、ご功績のほんの一部のみを紹介させていただきましたが、野田氏は、小児歯科をベースに、診療、研究、地域貢献など、多方面にわたって貢献されてきており、その功績は非常に顕著なものがあります。

最後になりましたが、このたびの受章、まことにおめでとうございます。今後もお元気で、ますますのご活躍を祈念しています。

令和の時代も学生教育の改善に努めていきます

当地は運よく、令和の初日の出を拝むことができました。新しい時代が始まりました。今日は近くの神社にも参拝してきました。この時代が良い時代となりますように…

新天皇陛下が「即位後朝見の儀」で述べられた、「常に国民を思い、国民に寄り添いながら」というお言葉が、とても心に響きました。大学の教員にあっては、「常に学生を思い、学生に寄り添いながら」ということが大切と考えます。

本学では開学以来、学生による授業評価アンケートを実施しており、教員ひとり一人に学生目線での気づきを起こさせ、授業改善へ向けての努力を引き出しています。しかし、記述式、選択式のアンケートのみでは形式的な内容しか把握できない恐れがあることから、昨年度より、各専攻の学生の代表と教員数名が、対面でのミーティング形式で、授業改善に向けて話し合う機会を設けています。学生にはリラックスした環境で本音を言ってもらうために、ランチタイムに軽食を提供しながらの会としています。

今年度は、去る4月18日(木)に、FD/SD委員会主催で約75分間、密度の濃い授業改善ミーティングを実施し、私も教員メンバーの一人として参加しました。学生からの意見で印象的だったのは、「教員が学生を鼓舞するつもりでかけている言葉が、学生にとってはかえってやる気をなくす言葉になってしまうことがある」、とのことで、具体的な言葉かけの例も、聞かせていただきました。本当に、教員なら普段、何気なく言ってしまいそうな言葉であったことから、新しい気づきを得ることができました。

さて、本学のある村上市は、新皇后雅子さまのゆかりの地でもあります。雅子さまのお印は、村上市の花でもある「ハマナス」です。そして、2017年に制定した本学のロゴマークも「ハマナス」をモチーフとしています。https://nur.ac.jp/about/logo/

新しい時代に、本学も、本学で学ぶ学生達も、大きな花を咲かせることができるよう、教員は日々努力を続けていきます。