本学FD委員会では、今年度の目玉企画として、文科省のホームページでも紹介されている“若者支援に取り組む教育NPO法人”に、“本学の組織力についての分析”を依頼していました。
このたび分析結果がまとまったとのことで、同NPO法人のアドバイザーによる、“組織力強化のためのFD / SD(教員 / 職員の資質向上のための組織的な取り組み)研修会”が、6月の初旬、中旬、下旬と3回シリーズで学内において開催されました。大学をより良くしていくために、教職員は継続的にさまざまな研修を受け、実際に教育研究活動や大学運営に反映させていくことが必要とされています。
中央教育審議会大学分科会が示した「大学のガバナンス改革の推進について(審議まとめ)平成26年2月12日」においては、以下のように提言されており、「SDの義務化」や「高度専門職の設置」等の制度改正が求められました。「学長がリーダーシップを発揮していくためには、補佐体制の充実が必要であることから、IRや入学者選抜、教務、学生支援、人事や財務、広報等各分野に精通した「高度専門職」の設置や恒常的な大学事務職員のスキル向上のためのSDの義務化等、今後、必要な制度の整備について、法令改正を含めて検討すべきである。」これを受けて平成29年4月1日の大学設置基準の改正によりSDの義務化が予定されています(FDはすでに義務化されています)。
話を元に戻しますが、3回の研修会のうち、中旬の13日に開催された会は、学内の全教職員を対象としたワークショップ形式のものでした。1班4人程度の小グループに分かれて「自学のウリ、強み、弱み、大学が成長するプラス材料、成長を妨げるマイナス材料等を付箋紙に書き出し、大きな紙に貼り付けていき、SWOT(強み・弱み・機会・脅威)分析に発展させました。全教職員で共通の課題に取り組むという作業を通して、各人が大学を支えていること、また、ひとりひとりが大学の発展に貢献していくための意識づけがなされたという点で重要な意義があったと思います。上旬(6日)と下旬(28日)の会は、大学運営委員会や入試・広報委員会等の主要なメンバーを対象としたもので、より実践的な取り組みを行うことができました。実は28日の会で、私がNPO法人のアドバイザーに疑問点と宿題を投げかけたため、この取り組みはまだ続いています。