ST ~言語聴覚士のお仕事

「リハビリテーション」で思い浮かぶのは・・・IMG_6930.JPG

右の写真のように平行棒の横での歩行(歩くリハビリ)を介助している人(PT~理学療法士)でしょうか?

リハビリテーションに関するセラピストは、理学療法士(PT)、作業療法士(OT)、言語聴覚士(ST)の3職種があります。

その中のST~言語聴覚士について、お話します。

 

言語聴覚士といえば、文字から「ことば」「聴く」・・・コミュニケーションのリハビリが思い浮かぶでしょうか。

①コミュニケーションの障害;「声が出ない」「上手に話せない」「耳が聞こえない」・・・でもそれだけではありません。他の人と関わることが苦手、視線を合わせられない、理解できないなど、様々な要因があって、「私とあなた」「私と物」「私と社会」の関係や連携が障害されることが、コミュニケーション障害であり、そのリハビリをお手伝いするのがSTの仕事のひとつです。gengo.jpg

②高次脳機能障害;病気やけがで脳が損傷したためにおこる障害を「高次脳機能障害」と言います。脳損傷は手足が動かなくなるだけでなく、人の顔がわからない、絵や文字が書けない、手が勝手に動く、記憶できない、存在しないものが見える、食事のときに左側だけ残すなど、不思議な症状が見られます。更に、性格や人格が変わる、笑いが止まらない、感情が鈍くなる、やる気が出ない、いつもふざけてしまうなどの心の問題のような症状が出ることもあります。これらをリハビリするのもSTの仕事です。

③摂食嚥下障害;ご飯を上手に飲み込めない、むせるなど、高齢者や脳の障害の方に見られる「食べる」ことに関するリハビリもSTの仕事です。

④発達障害;子供の発達の遅れや偏りをリハビリします。ことばの遅れやコミュニケーションの問題も含めて、子どもの発達のお手伝いをします。これもSTの仕事です。

言語聴覚士はこうした患者さんと向き合うのが仕事です。難しい分野です。子供から高齢者まで、幅広く身体の機能や、心理学、脳の機能や言語学など、多くの勉強が必要です。

 

ここで私の言語聴覚士としての体験を話しましょう。コミュニケーション障害の中に「失語症」というものがあります。これは、「話す、聞く、読む、書くといった能力が障害され、患者さんにとっては、突然外国で生活をするようなもの」です。朝、目が覚めたら外国にいた、周囲の見知らぬ人が白衣を着て、あなたのことを話しているようですが、何を言っているのかわからない・・・自分の言いたいことも伝えられない・・・。どうですか?不安ですよね、これが失語症です。

さて、私は病院勤務を始めて間もない頃、一人のおばあさんが入院してきました。脳梗塞で右半分のマヒ(体が動かない)と失語症がありました。医師が病状を説明すると、ご主人が

「今まで、妻には長い間、身の回りのことをすべてやってもらい迷惑をかけてきました。手足が動かなくても私が妻の手足になります。言葉がわからなくても、話せなくても、私たちは何年夫婦をしてきたと思っているのですか?言葉がなくても言いたいことぐらいわかりますよ、大丈夫です!」

と言いました。私はそれを聞いて嬉しかった・・・。

ご主人は、毎日奥さんのリハビリに参加して、一生懸命でした。

1か月ほどしたある日、疲れた顔のご主人が言語療法中に言いました。

「先生、私は間違っていました。妻の言いたいことが、伝えたいことが分からないのです。言葉がなくても大丈夫だと思っていました。妻に恩返ししようと思っていました。・・・・それができないのです。とても悔しい・・・」

私はご主人の言葉を聞いて気付きました。私が思っている以上に、私の仕事「言語聴覚士」は大切なんだと!

 

1.jpg言語聴覚士の行うリハビリは、多くは個室で行います。患者さんの「ことば」や「表情」を見落とすことなく拾い上げるため  です。コミュニケーションに障害のある患者さんは、私たちの想像を超えた大きな不安を抱えています。だから  こそ、患者さんの「言葉にならない声」を聴くこと、それが信頼関係へとつながり、良いリハビリへとつながります。

また、手足の運動は患者さんの意欲や協力がなくてもできることもありますが、言葉は患者さんの協力なしには リハビリできません。だから、時には、個室を抜け出して散歩に行くこともあります。

空がとても青い日、一緒に花を見て「きれいですね」と話しかけ、患者さんがうなずく・・・・・これも大切なリハビリ です。コミュニケーションです!

 

 

いかがですか?  素敵な仕事でしょう?

患者さんの「ことば」を聴いてください。あなたと話すことで救われる患者さんが、あなたを待っています!

 

                          言語聴覚学専攻教員  櫻井晶

2011年度 学園祭 「新リハ祭」が開催されました

6月25日、岩船港緑地公園にて新リハ祭が開催されました。IMG_6016.JPGのサムネール画像前日まで村上市は過去最高を記録するほどの大雨で開催が危ぶまれましたが、当日は曇り空で何とか開催することができました。

4月からずっと新リハ祭を成功させるため、学生会や実行委員の学生は毎日遅くまで企画・運営に誠意を尽くして いました。一年を通して、学生にとっては一大イベントであり、成功することを祈らざるを得ませんでした。当日は、 各種イベントや学生による模擬店があり、地域の方々や観光客の方が立ち寄っていただいたりで、大盛況のうちに 終了できたと思います。  

新潟リハビリテーション専門学校の在学生は、次年度学外実習のため、新リハ祭に参加できるのは今年で最後と なりました。

大学の学生は先輩達の意思を引き継ぎつつ、さらに大学生らしい新リハ祭に発展させていくよう頑張っていってほしいものです。と言うまでもなく、先日学生会と実行委員会で新リハ祭の反省会が行われ、今回の反省点・改善点、次年度の構想などを組み込んだ資料が提出されました。

学生会・実行委員会の頼もしさを感じつつ、次年度はどのような新リハ祭になるのか、今からとても楽しみにしています。  

学生部・理学療法学専攻教員   松林 義人  

 

大学教員チーム ジュース販売

大学教員チームは、ジュース販売を行いました。

1本100円で「普通に」買うこともできますが、1本50円か100円か150円かを「サイコロで決める」買い方もできました。すると、多くの人は50円の誘惑からか、チャレンジ精神からか、サイコロ方式をチョイスしていました。

もともと150円定価のペットボトルですが、150円が出ると何故か損した気分で・・・・。

結局サイコロの目の確立1/3よりも多く、50円が出ていました。 楽しく100本完売しました!  ありがとうございました。            

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言語聴覚学専攻教員 和田有子

 

事務局 チーム玉こん&ラムネ販売

日高こんぶ・するめ・たこ足を使って前日から仕込んだダシ醤油がしみこんだ玉こん。あっつあつをその場でかじる学生が多かったです。

当日は風が強く寒かったせいか、午後1時頃には125本完売。IMG_5878.JPG

地域の方や偶然通りかかった県外の観光客の方も買って下さいました。 感謝!  

ラムネもダンスが終わったNew.Age.Dragonの子供たちには好評でした。

正しいラムネの飲み方を初めて知ったお客さんにはお得な気分も味わっていただけたかと思います。  

ご来店ありがとうございましたっ!!

事務局 総務経理課 鈴木直子

追伸:正しいラムネの飲み方を知りたい方は事務局まで。(ラムネは完売のためありません…あしからず)       

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6月11日 第1回オープンキャンパスを開催しました

  6月11日に新潟リハビリテーション大学「第1回オープンキャンパス」が開催されました。 開始時刻にもなると参加者の方でいっぱいになりました。早くからお集まりいただきましてありがとうございました。 今回は、大学概要から入試情報の説明、リハビリテーションのお仕事の説明体験実習などを行いました。

 

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お仕事紹介は、笑いあり、涙ありの劇形式(田村ジイさんとゆかいな仲間たち!?)でわかりやすく紹介しました。 また、理学療法学専攻・言語聴覚学専攻の体験実習では、学生スタッフ、教員とともに実際に使用する器具を扱いながら体験を行いました。

 

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体験実習後は、スタッフ学生と一緒にランチを食べました。教職員や現役学生スタッフもランチに参加して、楽しく交流しました。

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 今回参加された方は、“コンパクト大学”の良さを肌で感じることができたのではないでしょうか? 次回のオープンキャンパスは、7月31日(日)に開催されます。直接、来て、見て、聞いて、大学を体験してください。 皆さんのお越しを学生スタッフ・教職員一同、心よりお待ちしています!

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入試広報課 職員   安達剛志