新潟リハビリテーション大学
 
今問いなおす、高等教育システム

今問いなおす、高等教育システム

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東京駅の公認キャラクターが「ドームくん」というのは、始めて知りました。昨日は東京で開催された「高等教育シンポジウム」を拝聴してきました。晴れ間の見えた新潟から一転、東京はどしゃぶりの雨でした。

研究者が学会に参加して最新の研究の動向を学ぶように、学長や副学長等には、大学教育や運営を学ぶためのシンポジウム、会議、研修会、セミナーなどが、たくさん用意されているのです。昨日のシンポジウムは、学長に限らずオープンの会でした。

テーマは今まさに旬の「今問いなおす、高等教育システム―職業教育と大学、求められる人材像―」でした。このテーマの背景には、教育再生実行会議の第五次提言(平成26年7月)を受けて、平成26年10月から開催されている「実践的な職業教育を行う新たな高等教育機関の制度化に関する有識者会議」の審議のまとめが、平成27年3月に公表されたということがあります。その後、ほぼ1年かけて審議を続け、答申として提出するとのことですが、昨日はこの途中経過の段階で、文科省の担当者や関係各方面からのシンポジストを迎え、事例紹介や持論の展開、そして最後には白熱した議論が行われたのでした。

新たな高等教育機関としては「専門職業大学」や「専門職大学」が想定されているようですが、適切な名称については、まだ検討中とのことです。ちなみに大学院については、すでに平成14年の中央教育審議会の答申により「専門職大学院」の創設が結論づけられており、その結果、法科大学院や教職大学院など、多くの専門職大学院が立ち上がっています。

昨日のシンポジウムでは、新たな高等教育機関の創設を歓迎する声が多く聞かれました。必要なものは残り、必要でないものは、いずれ淘汰されるという市場原理が働くので、まずは既存の大学の体制に揺さぶりをかけるためにも、創ってみたら…という主張です。

そして、もうひとつ、先日、下村博文文科相が、全国の国立大学法人に対し、第3期中期目標・中期計画(2016~21年度)の策定にあたって教員養成系や人文社会科学系の学部・大学院の廃止や転換に取り組むことなどを求める通知を出したことについても、文科省からの簡単な説明とそれに対する議論がありました(内容省略)。

今回のシンポジストの方は、どの方も持論の展開が見事で説得力もあり、しかも、とてもユニークな主張をされ、しばしば大きな頷きとともに大きな笑いを誘う場面もありました。