学部1年生の専門基礎(基礎医学)科目で、特に大きなウエイトをしめているのは、解剖学と生理学であるといえるでしょう。この2つの科目は、それ以後学んでいくすべての専門科目の土台となるものですので、時間をかけて、丁寧に学んでいきます。解剖学Ⅰと生理学は、1年生通年で30コマ(1コマ90分)ずつ、解剖学Ⅱと神経生理学は1年生後期に15コマずつ履修します。そして2年生では前期に解剖学実習と生理学実習を23コマずつ履修します。私も生理学実習のうち心電図の項目を担当指導しています。その生理学実習が、先週金曜日の回を終えたところで、残りあと1回になりました。
生理学実習では生理学で学んだ知識を実習によって体験し、人体の多様な機能と調節機構について理解を深めることを目標としています。生体機能を科学的な視点で捉える能力を高めるために、生理学の講義で習得した知識と実際に生体で起こる現象を包括的に融合させます。また、基本的な臨床検査の解釈に必要な基礎的知識も修得させます。
実際には、7つの項目について、ローテーションを組みながら進めていきます。心電図以外にも、自分自身や他の学生の人体を対象としてデータを採取する項目が設けられています。そこで、自ら被験者(模擬患者さん)役を体験したり測定する側に回ったりなど、臨床実習に出る前の基本的な事項なども確認しながら進められるように工夫して指導しています。
1回の実習は3コマ連続すなわち270分(4時間半;2限~4限)と長丁場です。しかし、実習中は、生き生きと熱心に取り組んでくれる学生や活発に質問してくれる学生も多く見受けられます。
心電図実習では、電極は手足にのみ装着する方法を採用して、学生全員のデータを採取し、各自が自分自身のデータをもとにさまざまな解析やデータの読み取りを行います。写真は、心電図を記録する実習室の一部です。
さて、明日18日(月)は、カレンダー上では祝日ですが、本学は村上大祭休校日の振替として、通常の講義があります。