11月26日(火)に、東京のアルカディア市ヶ谷で開催された、令和元年度(通算第50回)教育学術充実協議会に参加してきました。本協議会は日本私立大学協会主催で、毎年、初冬の時期に開催されているものです。
本年度の協議会では、我が国の高等教育の将来像を巡る議論が引き続き活発化していることを踏まえ、メインテーマは昨年度の協議事項に続く形で「続・高等教育の将来像を考える」でありました。中央教育審議会から昨年度に答申があった「2040年を見据えた高等教育の将来像」を軸に、今後の我が国における高等教育の将来像と私立大学における教育研究と経営の在り方について研究・協議が以下の流れで行われました。
〇高等教育政策の諸動向について(文部科学省): 上述した中教審の答申を受け、以下について解説(概要のみ)がありました。1、高等教育を取り巻く状況、2、令和2年度の概算要求、税制改正要望について、3、大学入試改革の状況について、4、高等教育の修学支援新制度について、5、教学マネジメント指針の策定について、6、私立学校法の改正について
〇研究協議: 地方中小規模大学で定員割れが多く起きている現状を踏まえ、下記1,2を主題とした協議がありました。1、検証「2040年に向けた高等教育のグランドデザイン」2、地方私立大学の将来を考える 現状と課題
研究協議の中で非常に印象的だったのは、某地方大学の学長のお話しでした。その報告のあった大学は、人口約10万人の中山間地域の市にあり、県庁所在地などの都市部からのアクセスが悪い、というのは本学と条件が似ていました。そこでの、学生募集を成功させる基本戦略としては、次の4つを掲げていると、紹介がありました。
1、圧倒的な教育力をもち、類似する学科をもつ国公立大学の実績(国家試験の合格率等)を上回ること。 2、専門職への就職率、出身県へのUターン就職の実現(=1の国家試験合格率と連動します。) 3、個々の学生によりそう面倒見の良い学生指導(小規模大学ではあたりまえのこと、プラスアルファが必要。)理事長が山に畑を作って野菜の種をまき、いろいろな野菜を育てており、定期的に収穫して、小型トラックいっぱいに詰め込んで大学へもってきては、学生に野菜を配っている、とのことでした。また、自転車通学の学生が多いことから、自転車のパンク修理やブレーキ調整を行ってくれる校務員がいるとのことでもありました。これらが他学には真似できない売りだとのことでした。 4、広報宣伝による知名度のアップについては、型にとらわれることなく、現代の若者に受ける仕様で行っているとのことで、映像も音声も派手目のテレビCMを見せていただきました。
3の、面倒見の良い学生指導については、本学でも、他学には真似できない、さまざまなことを行っていると自負します。このブログでは、あえて記載しませんが、実際に本学の中に入って過ごしていただければ、日々、実感できるのではないかと思います。
昨日(12/7)は、大学院村上校のⅠ期入学試験日でした。人気の履修コースは開学以来、変遷してきており、時代のニーズを表しているかのようです。昨年、心理系分野で初の国家資格「公認心理師」が誕生したことにより、公認心理師取得を目指す課程の人気が高まってきています。