新潟リハビリテーション大学
 
研究支援体制の構築に向けて

研究支援体制の構築に向けて

大学教員は、日々の大学運営に携わりながら、学生教育や社会貢献はもちろん、時間や研究費をやりくりしながら、研究を進めていくことも重要です。しかし、最近は大学を取り巻く環境の変化によって、研究に時間を割くことが難しくなってきている教員も増えてきています。実際に我が国では、大学教員の半数が教育と研究の両立に困難を感じているという調査報告もあります。大学入学以前から先送りされてきた学習や生活面で問題を抱える学生達が増えてきており、大学教員が彼らに手厚い指導を施すために、多くの時間を割く必要(教育的負担の増大)が生じていることも一因です。また、地方にある大学では特に、大学が存在する地域住民からの期待が大きく、教員が頻繁に地域に出て行き、時には学生を随伴して、公開講座や健康教室、地域の行事への参加等の、地域貢献活動を日常的に行っているという実態もあります。そして、週末はオープンキャンパスや入試、入学予定者のスクーリング…、そうこうするうちに提出が必要な書類やアンケート(これらも一昔前に比べて随分と増えてきている印象があります)が山積みに…。本当に多彩な業務をこなしていかなければならず、研究は後回しになってしまうのです。

そこで、教員が研究を少しでも進めやすい環境を整備していく職務の、“研究支援スタッフ(リサーチアドミニストレーター)”が注目を浴びてきています。リサーチ・アドミニストレーターとは、大学等における研究マネジメントの専門人材で、「University Research Administrator」を略して一般に「URA」と呼ばれています。最近は、多くの大学でURAを整備しつつあります。10日ほど前には、新潟大学URAの方2名が来学され、研究支援についての情報交換をさせていただきました。本学での研究支援の取り組みは、先進大学に比べて全般的に発展途上ではありますが、研究倫理教育の体制整備等、一部進んでいる面もあります。今後は本学でも“URA”や“外部資金等獲得活用委員会”を整備するなど、研究支援体制の構築に向けて、できる部分から進めていきたいと思っています。