アドミッション・ポリシーとは、「入学者受け入れ方針」のことで、現在は、ほぼすべての大学で策定が行われています。しかし、「求める学生像」だけでなく高等学校段階で習得しておくべき内容・水準を具体的に定めている大学は少なく、改善が求められています。
中央教育審議会答申「新しい時代にふさわしい高大接続の実現に向けた高等学校教育、大学教育、大学入学者選抜の一体的改革について」(平成26年12月)では、各大学は、「求める学生像」のみならず、入試の設計図として必要な事項をアドミッション・ポリシーにおいて明確に示すべきであると提言されました。あわせて、アドミッション・ポリシーに明示すべき点として、以下のようなポイントが示されています。① 各大学の強み、特色や社会的な役割を踏まえつつ、大学教育を通じてどのような力を発展・向上させるのか。② 入学者に求める能力は何か。③ 入学者選抜において、高等学校までに培ってきたどのような力を、どのように評価するのか。
本学では、以前より、医療学部全体のアドミッション・ポリシーにおいて、高等学校段階で特に習得して欲しい科目群について提示を行っていました。しかし、このたび、学部の専攻ごとに習得しておくべき科目群の提示を行う形に変更し、平成29年度入試より適用することにいたしました。そのため、医療学部全体のポリシーは、それらを包括するような以下の文言に変更いたしました。(各専攻のポリシーは、新しい平成29年度大学案内(現在作成中、写真はその一部)よりご確認ください。)
リハビリテーション分野において地域社会や国際社会に貢献するためには、人間愛や道徳心を持ち、広い視野に立って専門性の高い知識や技術を身につけることが求められ、以下に示す「主体性・多様性」、「知識・理解」、「思考・判断・態度」、「技能・表現」の項目に挙げる内容を重視し入学者受け入れを行う。
○主体性・多様性:人間の心と体を理解するには、多様な人々と社会への洞察力が必要となってくる。従って日頃より答えのない問題に自分で答えを見出し、自分の意見を持っていることが重視される。
○知識・理解:大学の授業の土台となる知識として、人文科学、自然科学、社会科学の基礎をしっかり勉強しておくことが、入学後の学修にとってきわめて重要である。
○思考・判断・態度:社会との関わりにおいては人間愛や道徳心を持って考え行動することができる人が求められる。
○技能・表現:広い視野に立って専門性のある知識と技能を身につけること、また自己表現力・他者理解力を養う努力を怠らない人が求められる。