3月16日、東京は冷たい雨の降る1日でした。その日は、3日間にわたって東京ビッグサイトで開催されていた「ケアフード東京(Care Week 2018)」の最終日でした。ケアフード東京は、Care Tex展の中に、今年度より新たに設けられた展示ゾーンです。他の展示ゾーンも含めた会場は広く、混雑感なく、ゆったりと見て回ることができました。
私は、科研費の研究テーマとして介護食・高齢者食を掲げています。Care Tex展では、施設等向けの様々な医療・福祉機器や用品の展示がある中で、私が興味ある、介護食・高齢者食の展示を見たり、試食をしたりする機会がケアフードゾーンに設けられていました。それらの施設等向けの商品は、単品というよりは、メニューとして完成されているものが多く、その提供形態は、冷凍で、湯煎やレンジ等で解凍し温めて手軽に食せるものが多くありました。便利ではありますが、毎日利用する場合は、ややコストがかかるかもしれません。また、全般に、濃い(しょっぱい)味付けのものが多いような気がしました。
一方で、高齢者食ではないのですが、賞味期限が25年という、究極の長期保存が可能なサバイバルフードの展示が気になり、立ち寄って試食もしてみました。大きな缶詰の中に、完全に乾燥されたシチュー等が10人分入っていて、そのまま、もしくは水やお湯を注いで食べるというものでした。水で戻したというフードと戻す前の乾燥した状態のフード、どちらも試食してみましたが、たとえ非常時に水がなかったとしても、数回は、それでも凌ぐことができそうでした。
さまざまなケアフードの現状を知ることができ、有意義な1日でした。