昨日1月31日は、2コマ連続で大学院特別講義を開催いたしました。毎年、学外から著名な方を講師としてお招きし、ご講義頂いていましたが、今年度は本学の特任教授の中から講師を選出させていただきました。講師は亀山茂樹先生、講義のタイトルは「パーキンソン病の外科治療」「難治てんかんの外科治療」でした。臨床における最新のトピックスということもあり、大学院生・教職員のみならず学部3年生も聴講対象者といたしました。
亀山先生は国立病院機構西新潟中央病院の名誉院長で、てんかんの世界的権威でいらっしゃいます。さらには珍しい難病である視床下部過誤腫に対する専門性の高い手術である「定位温熱凝固術」を開発されたことでも有名です。現役時代には、先生の手術を受けるために、日本国内だけでなく世界各国から患者様が訪ねてきたとのこと…
講義では、「パーキンソン病やてんかんも、運動系の症状に関しては、適用条件に合致した方であれば手術で治りうる」ということを強調されていらっしゃいました。手術で治るとは、講義を聴講していた誰もが知らなかった事実であり、私もビックリしましたが、具体的な術式や豊富な症例を動画等でも提示いただき、わかりやすいお話で、実感することができました。脳や神経の機能的異常によりQOL(生活の質)が著しく障害される病気である“機能的脳疾患”を外科治療で改善させるという、“機能脳神経外科”を20年ほど前に提唱されたのも亀山先生とのことでした。最後のまとめは覚えやすい“てんかん2のルール”でした。2は、2回目、2剤、2年などの2を指すそうですが、詳細については本ブログでは省略いたします。
亀山先生には来年度も継続して本学の特任教授を務めていただく予定にしています。また、わくわくするような講義を私たちに、よろしくお願い致します。