新しい年を迎え、まずは皆さまのご健康とご多幸をお祈り申し上げます。令和7年が皆さまにとって、実り多き年となりますことを願っております。
私は、このたび、学長として10回目のお正月を迎えることができました。これもひとえに、皆さまのご理解とご協力によるものであります。この場を借りて、改めて心よりお礼申し上げます。
さて、近年、少子化による若年人口の減少をはじめとした社会状況の変化が急速に進んでいます。そして、そのような変化に対応できる大学の大きな組織改革が求められています。社会の荒波に立ち向かっていくために、本学および北都健勝学園は、令和7年度より、さまざまな改革を予定しています。
その改革の先陣として、「人の心の杖であれ ~ひとり一人が主役になれる多様で個性的な学びの支援~」事業を実施します。多様な背景を持つ学生ひとり一人が主役になれる、学修者本位で個性的な学びを支援し、地域社会・国際社会に貢献できる人材を育成していきます。
多様な学生(外国人留学生、障害を持つ学生、社会人、その他)を受け入れるにあたって、入学前までの学びや経験だけからでは将来の職業を決められなかったり、入学後に別の分野に興味が湧いたりする場合もあることを想定し、入学後も柔軟に進路を変更・選択できるよう、転専攻制度をバージョンアップします(本学は10年前から転専攻制度を設けていましたが、カリキュラム上、制限がかかることもありました)。
転専攻制度のバージョンアップに向けて、1~2年次は将来の専門性を見極める時期とするため共通の基礎を固めるべく、専攻共通の科目を多く用意します。各専攻の教員がオムニバスで1つの科目を受け持ったり、転専攻後の専攻必修未履修科目対応のために、集中講義やオンデマンド授業を提供したり、柔軟な試験日設定等も予定しています。これらは、本学の2025年度大学案内(パンフレット)に特色ある教育課程として、カリキュラムツリーモデルを用いて説明しています。https://dippers.ac.jp/dp/2025/index.html#page=21
本学は10年前に転専攻制度を設けてからは、入学時に選択した専攻の学びが合わなくて退学を迷っていた学生も、転専攻で進路変更することにより勉学を継続する道を選択する者が多くなりました。加えて教員達の熱心な指導も相まって、退学率は年々減少し続け、全国平均より低いレベルを保っています。本制度のバージョンアップにより、より学びやすい環境を提供できると考えています。
このほか、続々と新しい組織改革、教育改革を予定していますが、随時、ご紹介していきたいと思います。
本地域は地震や大雨といった災害や、少子高齢過疎化など様々な困難に直面するなかで、大学は知の拠点として、教育、研究、社会貢献活動等を通じて、山積する様々な課題解決に貢献しています。その原動力となっているのは、熱意があり意欲的に日々努力を続けている学生たちや教職員の皆さんです。取り組まなければいけないことは数多くありますが、今年も、皆で心を一にして、課題を解決していきたいと思います。本年が皆さまにとって良い年になることを祈念し、新年の挨拶といたします。今年も、どうぞよろしくお願い申し上げます。
令和7年1月1日 新潟リハビリテーション大学 学長 山村千絵