8月6日、新潟県児童養護施設協議会様と新潟リハビリテーション大学との間で「推薦入学者選抜に関する協定調印式」を本学サロン教室において執り行いました。児童養護施設と連携した推薦入学制度及び学費無償制度は、全国的に見ても珍しい取り組みであります。
協定書第1条の趣旨は以下の通りです。
第1条 当該選抜は、多様な背景を持った学生の受入れ配慮の観点から、様々な事情で高等教育への進学が困難な者に、その進学機会の確保を図るために実施する。当該選抜による入学者が、経済的な理由にとらわれることなく、本学での学びを継続させ、十分な基礎的学力や専門的な知識・技能を身につけ、社会に貢献できる専門性の高い人材となることを期待する。
本学は「人の心の杖であれ」を建学の精神、教育理念に掲げ、「人間愛や道徳心に満ちた豊かな人間性及び専門的な知識・技術に加え、人間としての尊厳を重んじ、様々な側面から 保健医療を考え、自立して判断し行動することができる保健医療専門職を養成しています。そして、このような養成する人材像に基づき、入学者選抜のための基本方針も定めています。本学の入学者選抜の方法においては、これまでも、多様な背景を持った学生の受入れに配慮した選抜の枠を設けていましたが、対象者を明確に定めてはおりませんでした。そこで、令和7年度入試からは、経済的な面等で大学への進学に困難があると予測される者の進学機会を確保し、さらに、入学後の学修の継続に向けた修学支援体制を強化すべく、新潟県児童養護施設協議会に所属している県内の5つの施設で生活している生徒さんを支援する仕組みを設けることとして、本協定の締結に至りました。
意欲ある施設出身者が入学することで、他の入学者に対しても良い刺激となる可能性があるほか、様々な背景を持つ者たちが、入学後に周りの学生たちと交流することで、物事の考え方の視野を広げることができる可能性も期待されます。
本県の児童養護施設で生活している生徒さんたちの夢の実現に向けて、そして、児童養護施設協議会様と本学の新たな発展に向けて、今後もどうぞよろしくお願いいたします。
追伸: 昨年度に本学大学院を修了して児童養護施設に勤務している公認心理師のTさんも本調印式に出席されました。一段と成長した彼女に再会できて、とてもうれしく思いました。