4月・5月は、これまで実施してきたことの報告書とこれから実施することの申請書等の書類作成が重なる時期です。それらに関連したさまざまな原稿の締め切り等が、連日のようにどっと押し寄せてきているのですが、逆に面倒なもの(?)がひとつずつ片付いていく過程は、心地よく感じます。
さて、3年間実施してきた私立大学戦略的研究基盤形成支援事業「地域高齢者の日常生活機能を向上させるプロジェクト」の研究成果報告書冊子体の原稿が、関係者の皆様の協力を得て今朝までに仕上がり、ようやく製本印刷に回すことができました。今月末の文科省への提出締め切りまでには、間に合って納品される予定です。
その中で冒頭に掲げた私の「はじがき」を、一部抜粋して以下に掲げます。なお、報告書全文についても、後日、本学ホームページ上の特設サイトに掲げる予定です。以下、はしがきの一部抜粋。
本プロジェクトでは、急速に高齢化が進む新潟県北地域の高齢者を対象に、日常生活機能の向上および機能障害の予防を目的に組み立てたオリジナルの訓練プログラムを、テーマ1:「摂食嚥下機能の向上」では「食べる力をつける教室」の中で、テーマ2:「身体機能と認知機能の向上」では「転倒予防教室(本学と関川村の2ヶ所で実施、それぞれ「転ばぬ筋力アップ教室」、「健脚・健脳うんどう日」)」の中で継続的に実施して参りました。そして、プログラム実施前後の機能評価を比較することで、プログラムの有用性を検証いたしました。本プロジェクトによる検証結果をふまえ、地域の高齢者の皆さまには今後も継続して、それぞれのプログラムを改善しつつ提供していく所存でございます。高齢者医療・福祉の活性化を望む、本地域の皆さまのご要望には、引き続き、お応えできるよう、また、地域の課題解決に繋がっていくよう努めて参ります。本プロジェクトの実施により、地域高齢者の皆さまの健康が、より多くの側面から維持・向上したことを確認できました。今後もその良い状態を長く保つことができるよう、大学としてのサポート体制を、しっかりと整えていきます。
地域の皆さまを対象に開講してきた上記の「食べる力をつける教室」と「転倒予防教室」では、本学医療学部の学生達も、機能測定等を実施するスタッフとして運営に参加してくれました。学生達にとっても地域住民と共に学ぶことができ、将来医療人として活動していくための基本姿勢を学ぶことに繋がったと思います。
また、教室の開講に当たっては、新潟県村上地域老人クラブ連合会の関係者の皆さま、そして新潟県岩船郡関川村役場・地域包括支援センターの関係者の皆さまには大変お世話になりました。この場を借りてお礼申し上げると共に、今後もご協力よろしくお願い申し上げます。
食べる力をつける教室は、すでに大学ブログhttps://nur.ac.jp/blog/seminar/2227/でも記事掲載がある通り、今年度の教室が今週水曜日から始まっています(写真は教室開始前に参加者の方たちからアンケートを記入いただいている場面です)。今後もよろしくお願いいたします。