SDGsへの取り組み|新潟リハビリテーション大学

「転倒」と「SDGs」。本学での転倒予防教室「転ばぬ筋力アップ教室」の開催について

若菜 翔哉
リハビリテーション学科 理学療法学専攻 助教

「転倒」と「SDGs」。本学での転倒予防教室「転ばぬ筋力アップ教室」の開催について

いきなりですが、転んだことはありますか。転んでいる人を見たり、転んだことがある人が身近にいますか。現在、様々な場面で「転倒予防」が注目されています。なぜ注目されているのか。それは、転倒すると、日常生活が一変する可能性が高いからです。転倒してしまうと骨折などの外傷をしてしまう可能性が高くなり、それにより介護が必要になったり、寝たきり状態を引き起こしてしまします。その他にも、転倒することで医療費や介護費の増大、また、近年では、就労時の転倒災害の割合増加に伴う、労働力の低下という問題も発生しています。転倒というのは、皆さんも耳にしたことがあるかと思いますが「健康寿命(健康に生活できる期間)」を短くしてしまう主要な原因の一つであるとともに、Sustainable Development Goals:SDGs、持続可能な活力のある社会の実現を阻害してしまうものとも言えます。私たち国民、そして社会全体で、いかにして転倒を防ぐかということは、非常に重要な課題であるといえます。

前置きが長くなりましたが、この社会問題である「転倒」を予防する取り組みとして、本学では、2011年より村上地域老人クラブ連合会と連携し、地域住民の転倒予防を目的とした「転ばぬ筋力アップ教室」(以下、教室)を実施してきました。そして本教室は今年で、節目の10年目を迎えることができました(COVID-19感染拡大や医療や社会情勢を鑑み、2019年~2021年の3年間は中止)。このように長く地域と連携して転倒予防に取り組んでいる事業はそう多くはないと思います。毎回多くの方々の参加があり、皆さんで楽しく転倒予防のための運動に取り組んでいます。そして運動するだけではなく、参加者の皆さん同士でお話に花を咲かせたり、本学の学生との交流をしたりと、地域交流の場としても教室が貢献できていると感じています。

先程も述べましたが、人間は転倒しやすい生き物です。転倒しやすいからこそ、様々な工夫をして転倒の回数を減らす、もしくは転倒してもケガをしないような体づくりに取り組んでいくことの意義があると思います。一人一人の取り組みだけではなく、、村上市と本学とで連携し、地域社会全体で「転倒予防」の活動を継続していきたいと考えています。

高校生の皆さん、一緒に転倒予防活動を通して、地域社会に貢献しましょう!

魅力あふれる村上市

皆さん、村上市がどんなところかご存じでしょうか。

私からお伝えするできることは、「(少なくても)一度は絶対に一度は訪れて欲しいところ」です。

食、歴史、文化、自然、全てを感じることができる素晴らしい地域です。

村上市は、新潟県の最北端に位置し、山形県との県境に位置しています。歴史と文化というところで言えば、村上市は、「県北の城下町」とも言われていて、城下町の四大要素である「城跡」・「武家屋敷」・「町屋」・「寺町」が残っている、全国的にも希少な市となっています。他にも「村上三大まつり」という、村上市の各地区ごとで行われる大祭があります。大祭には、本学の学生も参加して、地域の皆さんと一緒にお祭りを盛りあげています。まだまだありますよ!村上市は、新潟県最大の面積を誇り、「海」・「山」・「川」に囲まれていて自然を思う存分堪能できる土地です。村上市から望める日本海は言葉にできないほど、美しく癒されます(大学から5分、10分で行けます!)。そして、なんといっても「食」です。村上市は、自然に恵まれた土地ですので、村上産の食材は、本当にどれもこれも絶品です。米、鮭、村上牛・・・。ぜひ味わっていただきたいです。絶対に満足できることと思います。

ここには書ききれないくらい、村上市には、まだまだたくさんの魅力があります。

是非、村上市へ足を運んでいただければと思います。村上市のHPでもたくさんの魅力を発信していますので、ご覧になってみてください。

若菜 翔哉|リハビリテーション学科 理学療法学専攻 助教

 

学位の取得年 2016年3月
最終学歴 新潟医療福祉大学大学院
所属学協会等 日本理学療法士協会、新潟県理学療法士会、理学療法科学学会、日本サルコペニア・フレイル学会、日本リハビリテーション教育学会、日本転倒予防学会、日本地域理学療法学会

担当講義PICKUP

地域リハビリテーション論Ⅱ

地域リハビリテーションとは、障がいのある子供や成人・高齢者とその家族が、住み慣れたところで、一生安全に、その人らしくいきいきとした生活ができるよう、保健 ・医療・福祉・介護及び地域住民を含め生活にかかわるあらゆる人々や機関・組織がリハビリテーションの立場から協力し合って行なう活動をいいます。たとえ介護を必要とするようになっても、住み慣れた地域で生活が続けられるように、本人を中心に予防、医療、介護支援が切れ目なく実施される体制構築が重要になります。その為には、リハビリテーション専門職の関与は、必要不可欠になります。本講義では、障がいのある人々が地域社会で生きがいを感じながら自らの人生を主体的に生きることを支援するために保健・医療・介護福祉の動向を踏まえて,多面的に学習することを目的としています。

関連リンク

理学療法学専攻(PT)

研究者情報

掲載日:2022年10月25日