SDGsへの取り組み|新潟リハビリテーション大学

県内における糖尿病理学療法の研修会の開催

木村 和樹
リハビリテーション学科 理学療法学専攻 講師

県内における糖尿病理学療法の研修会の開催

2019年から糖尿病理学療法の対策推進の新潟県士会の担当をしております。糖尿病に関わる県内の理学療法士と一緒に相談・計画をしてきました。糖尿病患者数は世界的にも増加傾向にあり、「し・め・じ」や「え・の・き」といったさまざまな合併症の要因とされています。日常臨床の中でも整形外科や脳血管疾患を有する患者様に対する理学療法を展開していくなかでも、既往歴に糖尿病を有し、血糖コントロールが不良なため糖尿病の合併症を併発していることもよくあります。しかしながら、糖尿病理学療法の関する卒後の研修会が新潟県内で実施されておりませんでした。

そこで、県内における糖尿病理学療法の研修会の開催を実施することにしました。本来ですと2020年に第1回目の研修会を開催する予定でしたが、新型コロナウイルスの感染拡大によって中止となりました。2021年はどうにかWebにて開催することができました。糖尿病を専門とする理学療法士と専門医からさまざまな知見を教授することができました。2022年は理学療法士と専門医だけでなく、薬剤師、管理栄養士の方からもそれぞれの立場から講義をお願いしております。2022年はWebと対面のハイブリッド開催になっております。

2023年以降も継続した研修会の開催に向けて、準備をしていきたいと思います。この研修会が新潟県の糖尿病対策推進の一助になれば幸いです。

先々を考えて行動する

5年後に自身が何をしているのかを考えて行動すると、今の自分に不足している物が見えてきます。どうしても目先の課題や試験が気になるところですが、まずは、しっかりとした将来の目標を立てると良いでしょう。入学したての1年生は5年後何をしているのでしょうか。社会人を1年間経験して仕事に慣れてきたことかと思います。理学療法学専攻の学生では理学療法士になっていることかと思います。その目標に向かってのステップを積んでいきましょう。そのためには就職をする、理学療法士の資格を取得する。資格を取得するためには実習や知識が必要になりますので、短期的な記憶ではなく知識の積み重ねが大切になります。4年生であれば、5年後には新人教育にも携わっているかもしれません。また、自己研鑽を積み認定理学療法士や専門理学療法士取得しているかもしれませんね。

将来の自己目標を明確にして、今できることをしっかりと経験していきましょう。

木村 和樹|リハビリテーション学科 理学療法学専攻 講師

 

学位の取得年 博士(保健医療学)2017年
最終学歴 国際医療福祉大学大学院
所属学協会等 日本理学療法士協会、理学療法科学学会、日本糖尿病学会、日本糖尿病協会、

日本糖尿病理学療法学会(理事)、日本糖尿病支援工学理学療法学会

担当講義PICKUP

代謝系疾患理学療法学[学部]

糖尿病を中心とした代謝系疾患の講義を行っています。我が国の糖尿病患者数は予備軍を含めると約2,000万人おります。糖尿病の三大合併症には神経障害、眼の疾患(網膜症)、腎症があり、全身に影響を及ぼします。この頭文字をとって、「し・め・じ」と表現することがあります。この「し・め・じ」によって、下肢の筋力が低下したり、足の感覚が悪くなり、転びやすくなります。腎症によって骨強度が弱くなります。つまり、合併症によって転びやすく、骨折しやすい状況になります。そのため、糖尿病の発症を予防する。合併症を予防する。転倒を予防するといった予防が大切になります。そのほかにも脳や心臓、下肢の血管障害やがんの発症リスクも高くなります。生理学に関する内容から、疾患の特徴、疾患に対する理学療法をについて講義を行っています。

関連リンク

理学療法学専攻(PT)

研究者情報

掲載日:2022年10月17日