慢性腰痛疾患対策と社会貢献
痛みがあると本当に窮屈で、嫌でストレスフルになりますよね。足の小指をタンスの角にぶつけた時、もうすごいですよね。皆さんは、腰痛という症状が日本で最も多い症状であることをご存知ですか?我が国では、調査が始まってから30年以上ずっと男女ともに上位2位以内をキープしており、さらに世界でも同じ状況になっているのです。ここまで医学が進歩しても変わらない。いったいなぜ??これは我々、理学療法士がちょっとそこらで活動するだけでは限界なのでしょう。社会をそして政治を動かさなければ変わらないレベルなんだろうと。
しかし、まずは適切な治療を我々医療人が共有することが大切です。そう考え、理学療法士1年目から学会で発表してきました。テレビに出ている医師や有名な政治家さん、そんな人の前で話すのですから、緊張しないわけがない。でも、緊張してる場合ではないんですよね。強く訴えていかなくちゃ腰痛は消えないし、腰痛で苦しむ人も減っていかないから。緊張して腰痛が治るならもっと緊張しますけど。
こういった思いで大学内の講義そしてゼミ活動(講義とは別に行う活動のこと)で学生に腰痛のこと、そして社会貢献の意義を伝えています。
命の使い方
少々重いタイトルですが、高校生の皆さんはこれまでの20年近い人生をどう歩んできましたか?胸を張って歩んで来ましたでしょうか?
私は皆さんと同じくらいの時にとても大きな病気をして、命には限りがあるということを身をもって経験しました。非常に大きな出来事でした。色々な方に支えられ、今こうして教員という立場で理学療法士になりたいという学生を支える立場になっています。本当に奇跡中の奇跡です。
お金を稼ぎたい、偉くなりたい、色々な欲望や夢があると思いますが、小さなことでも誰かのために頑張ったこと、あるいはしたことは自分の存在価値を高めてくれるとても素敵な行為だと私は思います。ジュースをご馳走するでも良いし、嫌なことを引き受けるでも良いんです。それが回り回って自分の人生を豊かにしてくれます。自分の命を輝かせつつ、周囲も輝かせて最高の人生をぜひ一緒に送りませんか。
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担当講義PICKUP
理学療法トピックスⅡ【学部】
本科目は4年次の選択科目(選択しなくても卒業できる科目)でありながら、毎年当該学年の9割近くの受講生が履修しています。内容は、これまで学修してきた運動器や運動学、生理学(身体の仕組みを理解する学問たち)など実に様々な分野をつなぎ合わせる内容となっており、主として「痛み」に特化した講義を行っています。
病院などの臨床現場では非常に多くの患者さんが痛みを有しており、痛みに対する適切な理解と対応が求められています。それにも関わらず、多様なカリキュラムによって痛みを専門的に学べる科目を有している大学はほとんどありません。本学でしか学べない科目の一つとなっています。痛みを基礎から応用まで学べる本科目は実際の臨床場面で遭遇するケースを中心にグループワークを行い、受講生の理解度を確認しながら思考を深めていきます。
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