新潟大学共同研究調査(村上コホート研究)の紹介
新潟大学大学院医歯学総合研究科環境予防医学分野の中村和利教授の教室では、村上市・関川村・粟島浦村をフィールドに、加齢性運動器疾患や認知症、がんなどの病気の予防を目的として、環境および遺伝を考慮した前向き疫学研究(村上コホート研究)を行っています。
その研究に、2011年から新潟リハビリテーション大学の教員も共同研究者として参加しており、これまでに複数の国際誌に研究成果を公表しています。私も2016年から研究チームに入り、疫学研究に携わっています。
2022年度に行った調査について紹介しますと、今年度は5月23日~6月21日まで村上市全域の健康診断対象者(研究対象)約2000人の住民に対し、筋肉量測定を実施しました。この結果については今後10年間かけて追跡し、筋肉量(下肢)と加齢性疾患等の因果関係を明らかにしていくことになります。
因みに、本研究には本学学生も多数調査協力者として参加し、今年度は2年生~4年生までの32人が、延べ171回調査に参加しました。本学学生にとっても非常に貴重な経験の場となっています。
村上コホート研究の詳細は、下記のホームページをご覧ください。
村上コホート研究業績例
Takahashi A, Kitamura K, Watanabe Y, Kobayashi R, Saito T, Takachi R, Kabasawa K, Oshiki R, Tsugane S, Iki M, Sasaki A, Yamazaki O, Nakamura K. Epidemiologic profiles of chronic low back and knee pain in middle-aged and elderly Japanese from the Murakami Cohort. J Pain Res. 2018 Dec 12;11:3161-3169.
失敗は“成長”のもと
人生80年と考えた時、学生時代はそのうちたったの4年間、人生のわずか5%に過ぎません。しかしながら、この4年間は人生の中でとりもなおさず重要な時であり、どのように過ごすかはその後の人生にも大きく影響します。勉強はそのうちの一つですが、大学生活は必ずしも勉強だけではなく、友人と遊んだり、アルバイトをしたりといったことも含まれます。
人生の中で起こる様々な経験がこの4年間に凝縮されていると思います。従って、大学生活では様々なことにチャレンジし、貴重な4年間を謳歌してほしいと思います。
一方で、目標を達成するためには様々な苦労や失敗をすることもあるでしょう。試験や実習、就職活動など、卒業までには多くのハードルがあり、それを乗り越えるためには多くの苦難があります。苦労や失敗に悩むことも有るかもしれません。しかしながら、それは人生のわずか5%の中で起こる一時の苦労でしかありません。
先人たちが残したことわざに、「失敗は成功のもと」とありますが、成功かどうかは分からなくとも、“成長”は必ずあるはずです。4年間の大学生活を、失敗を恐れることなく様々なことにチャレンジしてください。そこには、人としての成長が付いてくるはずです。
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担当講義PICKUP
中枢神経疾患理学療法学[学部]
中枢神経疾患の中で、脳卒中はがんや心臓疾患などと並んで主要死因であるとともに、障害をもたらす最大要因であり、わが国では要介護原因の2番目に数えられています。理学療法士が必ず遭遇する疾患であることから、この疾患に対する理学療法を理解することは重要です。本授業は、脳の仕組みから疾患の発生機序、評価、理学療法の実際まで学習します。